2013/05/30

いわゆる毒澱粉問題を追う

 現在、「毒澱粉」が台湾で大問題となっている。
 具体的にいえば、食品の原料となるデンプンの中に、工業用で毒性のある無水マレイン酸(馬來酸)が使われていたという。台湾で好まれる「QQ」な食感を出すのに効果があったらしい。
 数年前にはメラミンで揺れた台湾だが、今回はある意味、それ以上に深刻かもしれない。

 健康被害のレベルは、メラミンが圧倒的に上。乳児が腎不全を起こしたメラミンミルクに対して、無水マレイン酸使用食品自体は毒性が低く、自然排出させればいいとの説もある(台湾保健食品学会の江さん談)。
 しかし、無水マレイン酸使用食品は、台湾観光の目玉といえる小吃のあらゆるジャンルに広がっている。つまり、台湾の食べ物の信頼性が、総体として揺らぐ事態が起きたことになる。

 新聞報道によれば、下記の食品で無水マレイン酸が含まれたものが発見されたという。
 あくまで一部の企業の製品に含まれているのであって、下記食品がすべて汚染されているわけではない。が、屋台の小吃など、原料を確認できない食品が多いことも事実である。

粉圓(芋圓・地瓜圓)…台湾スイーツの定番。QQな食感で人気。
豆花…これも定番。豆腐に似ているが、デンプンを混ぜてぷるぷるの食感を出す。
肉圓…バーワン。台湾小吃の定番。これもQQ。
黑輪…おでんのこと。具体的には、QQが求められる練り物だろう。
板條…きしめん風の麺。

 個別の食品の生産過程で混じったのではなく、使用した米粉や地瓜粉、番薯粉が汚染されていた。従って、該当する企業の粉を使わなければ問題ないし、使っていれば他の食品にも混じることになる。
 台南市の調査では、市内の製粉業者15件のうち、7件の製品に無水マレイン酸が含まれていたという(5/30時点の話)。


 コンビニの商品などは検査が進んでいるので、今から食べる分には大丈夫ではないかと思われる。屋台は……、現段階では微妙。
 台南に関しては調査が進められているし、気になる人はその辺を確認しておきたい(台南市のホームページはこちら)。

 なお、豚の皮や鶏の足を食えば解毒できるという噂が広がっているそうな。食べ過ぎるとかえって健康を害する可能性が高いが。



 derorenが食べた食品にも、きっと無水マレイン酸は含まれていたのだろうな、と思う。我が家において、毒澱粉被害らしき現象は報告されていないけどね。
 無水マレイン酸拡散の大元はある程度判明しているようだし(現時点で確定的な話ではないので企業名は載せない)、混入開始の時期をはっきりさせてほしい。


※この記事は現在進行中の内容をまとめているので、後日読んだ場合は信頼性に欠ける可能性があります。
 次の記事でリンク集を紹介したので、そちらを御覧ください。